個人の法律相談
当事務所は、企業法務が専門ですが、ご依頼に応じて、一般民事事件も通常業務として承ります。相続や難しい交通事故、債務整理、医療過誤、金融商品購入のトラブル、等も対応します。依頼人のお話を伺って、目的地を定めて、そこに向けて、いかに事案を効率的に解決するか、その結果、依頼人の方に解決に満足して頂くかが、ポイントと考えています。
このようなお悩みはありませんか?
- 相続、誰に相談しようかな?
- 交通事故に遭って耳鳴りがするけど、保険会社は被害を認めないし、困った。
- 親が認知症で自宅をどうしたら良いか、分からない。
- 借金がかさんで、病気で返せない……。
- NISAで投資信託を勧められて買ったけど、値下がりしたまま上がらない。
- 親が入院後すぐに病院で亡くなったけど、納得できない。
当事務所は、上記のような一般民事事件にも、独自のノウハウを持っています。顧問先企業様の従業員の方には、20%引きで受任させて頂きます。WEB相談も可能です。是非お気軽にご相談ください。
医療過誤・交通事故
耳鳴りの後遺症・交通事故
Q1: 自宅帰省中に運転していたところ、県外ナンバーの車が多重衝突し、追突されました。保険会社は首のケガについては事故の影響として対応してくれますが、耳鳴りについては事故から6日経過した時点で入院したため、事故との因果関係を認めてくれません。どうしたらよいでしょうか?
A:事故との因果関係を保険会社に認めさせたり、後遺症が残った場合後遺症認定を受けることは相当難しい問題です。当事務所は適切な医療機関の受診、医学的な調査、及び後遺症認定の被害者請求、訴訟対応等を適切に行います。
交通事故において、保険会社がケガや症状について認めるかどうかは、事故との因果関係が証明されるかどうかが重要です。今回のケースでは、首のケガについては保険会社が事故との因果関係を認めたものの、耳鳴りについては因果関係が認められていないため、対応に差が生じているようです。このような場合、以下のアプローチが考えられます。
1.医師の診断書の取得と因果関係の証明
専門医の診察を受ける
耳鳴りが事故後に発生した可能性を医学的に証明するため、耳鼻科や神経内科など専門医の診察を受け、診断書を取得することが重要です。医師が耳鳴りの原因が事故に起因すると判断すれば、保険会社に再度因果関係を主張できる可能性があります。
早期の診療記録の確認
事故直後の診療記録や通院の履歴も重要です。事故後にすぐに耳鳴りを訴えていた場合、その症状が事故との関連性を示す証拠となる可能性があります。過去の診療記録を保険会社に提出し、因果関係の再評価を求めることが有効です。
2.保険会社との交渉
医療記録を基に交渉
診断書や通院履歴をもとに、保険会社に対して耳鳴りが事故によって引き起こされたものであることを主張し、再度因果関係を認めてもらうよう交渉を行います。保険会社に対して、医学的根拠を提示することで、対応が変わる可能性があります。
弁護士を通じた交渉
保険会社が再度因果関係を認めない場合、弁護士を通じて交渉を進めることが効果的です。専門の弁護士に依頼することで、法的な観点から交渉が行われ、適切な賠償を受ける可能性が高まります。早期にご相談ください。
3.損害賠償請求訴訟の検討
裁判による因果関係の立証
保険会社との交渉が難航し、耳鳴りに関して保険金が支払われない場合、損害賠償請求訴訟を検討することも一つの方法です。裁判では、医学的証拠や専門医の証言などをもとに、耳鳴りと事故の因果関係を立証し、賠償を求めることができます。
示談の再検討
訴訟に進む前に、示談交渉を再度行うことも検討します。弁護士を通じて、より有利な条件での示談が成立する可能性もあります。よく理解されているとおり、当事務所は赤本基準(弁護士基準)での慰謝料の請求をします。
4.事故後の身体症状に関する注意点
症状が現れるまで時間がかかることもある
交通事故によるケガや症状は、事故直後ではなく、しばらく経過してから現れる場合があります。特に耳鳴りや神経に関わる症状は、事故後しばらくしてから発症することも少なくありません。この点を保険会社に理解させるため、症状の経過や発症時期についても医師の証言を得ることが大切です。
早期の対応が重要
事故後すぐに医師の診察を受け、症状を報告することが、後の保険請求において有利になります。できるだけ早く適切な診療を受けることが、因果関係の証明に繋がります。
5. 弁護士費用特約の確認
弁護士費用のカバー
自動車保険には「弁護士費用特約」が含まれている場合があります。この特約を利用することで、弁護士に相談・依頼する際の費用を保険でカバーできるため、弁護士を通じた解決が容易になります。
このように、交通事故後の症状に関して保険会社と交渉する場合、医学的な証拠の収集と、適切な法的対応が鍵となります。
当事務所では、交通事故に関する民事事件のご相談を幅広く受け付けており、保険会社との交渉から訴訟対応まで、専門的なサポートを提供しています。ご相談はお気軽にお問い合わせください。弁護士費用は、一般の基準によります。
病院での死亡事故
Q2:年老いた父がガンで入院しました。 ガンは進行していましたが、安全な病院での治療中に、急に亡くなりました。病院は死亡原因について、入浴中の事故としかいってくれません。納得いきませんが、どうしたらよいでしょうか?
A:医療過誤は弁護士と患者さんが相手の土俵で戦うためとても苦労が多い紛争です。大きな事件の場合には、当事務所は協力事務所とタイアップして弁護団を作ることもあります。
病院での急な死亡について納得できない場合、家族としては多くの不安や疑問が残ることが自然です。
特に、病院からの説明が不十分である場合や、死亡原因が不明確である場合、適切な手続きを踏んで、事実を明らかにすることが必要です。以下に、具体的なステップを示します。
1.病院に対して詳細な説明を求める
カルテと医療記録の確認
まず、病院に対して、父親の診療記録やカルテを確認する権利があります。医療事故や不審な点がある場合、これらの記録が重要な証拠となります。病院は患者の家族に対し、適切な説明責任を負っていますので、死亡時の状況や入浴中の事故の詳細を丁寧に説明するよう求めましょう。
医療事故調査委員会の依頼
医療事故の可能性がある場合、病院に医療事故調査委員会を設置することを依頼できます。この委員会は、病院内で発生した事故について調査し、第三者の視点で原因を究明します。事故があった場合、調査結果を基にさらなる対応を求めることができます。
2.セカンドオピニオンの取得
他の医師の意見を聞く
父親が急に亡くなった理由について疑念がある場合、別の医療機関の医師からセカンドオピニオンを求めることが有効です。別の医師がカルテや死亡診断書を確認し、事故とガンの進行状況について専門的な意見を提供してくれる可能性があります。
3.死亡原因の再調査
検死の依頼
死亡原因に疑問が残る場合、警察に検死を依頼することも選択肢です。死亡原因が病院の説明と異なる可能性がある場合、検死により事故の真相や病院側の過失が明らかになることもあります。
司法解剖の申し立て
重大な疑いがある場合、司法解剖を依頼することもできます。司法解剖は、死因が不明確な場合に行われ、第三者機関によって身体の詳細な検査が行われます。これにより、死亡の正確な原因を究明できます。
4.病院に対する責任追及
病院の説明責任の追求
医療事故の可能性が考えられる場合、病院には説明責任が生じます。事故の詳細や、父親の状態に適切なケアが行われていたかどうか、病院が事故を未然に防ぐための措置を講じていたかなど、病院側に対して詳細な説明を求めます。家族として納得のいく説明が得られない場合は、医療弁護士を通じて対応することも効果的です。
医療訴訟の検討
説明が十分でなく、病院側の過失や医療ミスが疑われる場合、最終的に医療過誤として訴訟を起こすことができます。医療訴訟では、医療過誤の専門家による証拠収集や、裁判所での審議が行われ、病院の過失が立証されれば賠償が認められる可能性があります。
お父様が入院中に亡くなられたことに対して、疑問や不満を感じている場合、まずは病院側に詳細な説明を求めることが第一歩です。
医師の説明が不十分であれば、カルテや医療記録を確認し、セカンドオピニオンや検死などの手段を通じて、事故の原因を明確にすることが重要です。非常に厳しい戦いですが、最後まで納得いくような結果が得られるように当事務所も尽力いたします。費用は、事前調査の他、通常の着手金・成功報酬方式で行います。
親の介護・認知症・意思能力
Q3:親が認知症で身の回りのことが一人でできなくなりました。兄弟もいて、介護や、財産・自宅をどうしたら良いか、分からないので困っています。
A:高齢化社会は急速に進展しています。親の介護や財産問題も難しい問題です。当事務所は御尊父・母堂様の意思能力を客観的に測ることで、最善の方針を検討します。
親が認知症になり、介護や財産の管理をどうすべきか悩むことは、誰にとっても大きな課題です。親の意思能力が低下している状況では、成年後見制度の利用や、兄弟との協力体制を整えることが重要です。以下に、具体的なステップと解決策を示します。
1.介護に関する協議
兄弟での話し合い
まず、親の介護に関する具体的な方針を兄弟全員で話し合いましょう。どのような形で親の介護を行うのか、また、介護施設の利用や在宅介護のどちらが適しているかを決定します。介護の負担を公平に分担するため、誰がどのように関与するかを明確にすることが大切です。
ケアマネージャーの相談
専門家であるケアマネージャーに相談し、介護保険のサービスや福祉制度を利用することで、介護の負担を軽減できます。ケアプランの作成やデイサービスの利用など、具体的なサポートを受けることが可能です。
2.成年後見制度の利用
成年後見制度の申立て
親の意思能力が低下し、財産管理や契約行為が難しくなった場合、成年後見制度の利用が必要です。成年後見人は、親に代わって財産管理や生活上の重要な手続きを行います。当事務所では、大学病院の精神科と提携して認知症診断や血液検査を通じて、親の意思能力を正確に把握し、成年後見制度の適用をサポートします。
成年後見人の選任
兄弟の中から成年後見人を選ぶことも可能ですが、利害関係が複雑になる場合は、第三者である弁護士や専門家を成年後見人として選任することも選択肢です。第三者の成年後見人が公正に財産管理を行い、兄弟間のトラブルを防ぐことができます。
3.親の財産管理と相続の準備
財産の確認と管理
親の財産状況を明確にすることが必要です。自宅、不動産、預貯金、保険などの資産を確認し、今後の財産管理方針を決めましょう。成年後見制度を利用して、適切な管理ができるようにします。
遺言書の作成と相続対策
親が意思能力を維持しているうちに、遺言書を作成してもらうことを検討します。遺言書は、相続の際に兄弟間での争いを防ぐための有効な手段です。当事務所では、遺言書の作成から相続手続きに関する全般的なサポートを提供しています。
4.自宅の扱い
親が住んでいる自宅の今後
親の住んでいる自宅についても、今後どうするかを検討する必要があります。親が介護施設に入る場合や、他の兄弟が自宅を使用する場合など、兄弟間でしっかりと協議しておくことが重要です。
売却や賃貸の検討
親の介護費用を捻出するため、自宅の売却や賃貸に出すことも選択肢です。これにより、親の介護費用や生活費を賄うことができます。
5.当事務所のサポート内容
認知症診断と意思能力の確認
当事務所は、大学病院の精神科と提携して、認知症診断や意思能力の確認を通じて、成年後見制度の申立てや財産管理をサポートしています。専門的な診断を基に、法的手続きを迅速かつ正確に進めることが可能です。
法的サポートと調停
兄弟間での意見の相違や、親の財産管理に関するトラブルが発生した場合、当事務所では調停や法的手続きを通じて、公平かつ適正な解決を目指します。また、親の相続に関する事前の準備や遺産分割協議の支援も行っています。
親の認知症による介護や財産管理の問題は、家族全員が協力して取り組むべき重要な課題です。成年後見制度を利用して、親の意思能力を確認しながら、兄弟間で適切なサポート体制を整えましょう。当事務所では、認知症の意思能力のめぐる専門的なサポートと、財産管理や相続の問題を解決するための法的サービスを提供しています。
相続問題
弁護士に相続を依頼するメリット
Q4:税理士や司法書士のHPでも、相続問題を扱っていると書いていますが、弁護士に相続問題を依頼するメリットは何でしょうか?
A:相続人間に争いがある問題など難しい相続こそ弁護士の存在意義です。
相続に関する相談や手続きについて、税理士や司法書士も対応していますが、特に弁護士に相続問題を依頼することには大きなメリットがあります。相続税や登記が関連する場合、税理士や司法書士のサポートが必要ですが、以下のようなケースでは弁護士の関与が不可欠です。
1.遺産の範囲や相続人間で争いがある場合
遺産の範囲に争いがある場合
遺産に含まれる財産の範囲をめぐって相続人間で争いがある場合、税理士や司法書士だけでは法的な解決が難しいことがあります。例えば、遺産に含まれる不動産の所有権や共有の割合について相続人間で意見が異なる場合、弁護士が介入し、法的な根拠に基づいて調整や解決を図ります。
相続人同士の対立
相続人間でトラブルが生じている場合、弁護士は代理人として調停や訴訟など、法的な手続きを通じて解決に導きます。相続人が複数いる場合、利害が対立することが少なくありません。利益相反の問題が生じる場合、税理士や司法書士では適切に対応できないため、法的なアドバイスと代理交渉ができる弁護士が有利です。
2.遺産分割協議や調停、訴訟対応が必要な場合
遺産分割協議の代理
相続人間で遺産分割について合意が得られない場合、弁護士が代理人となって交渉を行います。遺産分割協議において弁護士が関与することで、法的に有利な条件での合意形成をサポートします。
調停や訴訟の対応
遺産分割に関する紛争が大きくなり、調停や裁判に発展した場合、税理士や司法書士はこれらの法的手続きを行うことができません。一方、弁護士は法廷での代理権を持っているため、調停や訴訟に対応し、依頼者の利益を守ります。認定司法書士の場合、代理権に簡易裁判所の制限がありますのでご注意ください
3.利益相反の問題に対応
利益相反への対応
相続問題では、相続人が複数いるため、それぞれの利害が衝突することがしばしばあります。例えば、一人の相続人が他の相続人よりも多くの遺産を要求する場合など、利益相反の問題が発生します。このような場合、税理士や司法書士では公平な調整が難しいため、法的知識と交渉力を持つ弁護士が調整を行います。
4.相続放棄や限定承認の対応
相続放棄や限定承認の手続き
相続放棄や限定承認など、相続を拒否するための手続きについては、弁護士が法的なアドバイスを行い、適切な対応をサポートします。特に、相続債務がある場合や、相続財産が複雑な場合には、弁護士の助言が不可欠です。
5.複雑な相続問題
複雑な相続問題
会社の経営に関わる財産や、国外に資産がある場合など、相続が複雑になるケースでは、法的な知識が必要です。弁護士は、複雑な相続問題を整理し、依頼者に有利な形で解決に導きます。
相続問題は、一見シンプルに見える場合でも、実際には法的な問題や利益相反、相続人間の対立が生じることが多くあります。弁護士に依頼することで、これらの複雑な問題に法的な根拠を持って対応し、スムーズに相続手続きを進めることができます。
当事務所では、特に相続人間で争いがある場合や遺産の範囲についての争いがある場合に、弁護士が関与することが非常に有効であると考えています。弁護士費用は原則着手金と成功報酬方式で頂くことが多いですが、事前調査に時間がかかる場合には、調査費用がかかることもあります。
秘匿された遺産・調査
Q5:兄が長年親の介護をしていて、先日父親が亡くなりました。遺産分割の手続をしましたが、他に財産があるような気がしていますが、どう処理したらよいでしょうか?
A:相続人が財産を秘匿したときは、非常に厳しい手続となります。 親の介護や長期にわたる遺産相続手続きには、多くの感情や問題が絡むことがあります。特に、他の財産が存在している疑いがある場合、慎重な確認と法的手続きを進める必要があります。以下に、具体的な対処方法をご説明いたします。
1.遺産調査の徹底
財産調査を専門家に依頼
父親が持っていた財産や資産が他にも存在している可能性がある場合、まずは専門家による財産調査を依頼することをお勧めします。当事務所では、銀行口座、土地、株式、保険契約などの調査を行い、見落とされがちな資産を確認します。
金融機関や不動産の調査
すでに父親の財産として挙げられていない預貯金、不動産、証券などがないか、過去の取引履歴や所有権情報を調査します。また、父親が他の不動産や資産を持っている可能性があるため、法務局や金融機関への調査も行います。
2.遺産の範囲を特定する
遺産の範囲の確認
相続人全員が納得するためには、遺産の範囲を正確に把握することが重要です。相続財産には、預貯金や不動産だけでなく、株式、保険、年金、負債なども含まれます。弁護士が関与することで、これらの財産の範囲を正確に特定し、公平な分割を目指します。
未公開資産の確認
他の家族が認識していない財産(タンス預金や親族名義の資産など)が存在する場合、適切な法的手続きを行い、財産の全容を把握します。
3.遺産分割協議の見直し
遺産分割協議書の修正
新たに発見された財産がある場合、既存の遺産分割協議書を見直し、相続人間で協議し直す必要があります。弁護士が関与することで、法的なアドバイスを得ながら、全員が納得する形で遺産分割を行うことが可能です。
弁護士による代理交渉
遺産分割協議がまとまらない場合や、他の相続人との意見の相違がある場合、弁護士が代理人として交渉を進め、公正かつ合法的な解決を図ります。
4.遺産隠匿や不正取得が疑われる場合の対処
遺産隠匿や不正取得の可能性
もし、他の相続人が財産を隠していたり、不正に取得している疑いがある場合、弁護士が法的に問題がないか確認します。例えば、遺言書があるにもかかわらずその存在を隠している、特定の相続人が財産を不正に引き出しているなどのケースです。
証拠収集と法的手続き
不正な行為が疑われる場合には、証拠収集を行い、必要に応じて法的手続きを進めます。調停や訴訟を通じて、不正取得された遺産を正当な形で取り戻すことが可能です。
5.弁護士の関与によるメリット
専門的な知識と対応力
相続は法律の問題が複雑に絡むため、専門的な知識が必要です。当事務所では、特に遺産の範囲や相続人間で争いが生じるような難しいケースにおいて、弁護士が関与することで公正な解決を図ります。弁護士は、遺産調査から分割協議まで、全面的なサポートを提供し、依頼者の利益を守ります。
争いを防ぐ法的アドバイス
弁護士が間に入ることで、相続人間の対立を防ぎ、法的に適正な形で問題を解決できます。特に利益相反が発生する場合には、弁護士の関与が重要です。
親の遺産をめぐる問題は、感情的な対立が生じやすいものです。しかし、法的な手続きを通じて、相続人全員が納得する形で遺産分割を行うことが可能です。
当事務所では、特に遺産の範囲や相続人間の争いがある場合、弁護士が適切な法的アドバイスを提供し、公正な相続手続きをサポートいたします。弁護士費用は、着手金と成功報酬方式で行った事例が複数あります。
その他一般民事
金融商品販売・説明義務
Q6:NISAで投資信託を勧められたけど、購入したら値下がりしました。そんな説明は受けていませんが、どうしたらよいでしょうか?
A:説明義務違反の訴訟は勝訴が難しい裁判です。購入時にリスクについて十分確認してから購入してください。
投資信託の購入時には、投資リスクや元本割れの可能性について、金融機関から十分な説明を受ける必要があります。特に、NISA口座を利用して投資する場合でも、投資商品のリスクは避けられません。投資信託の価格が下がった場合、以下の点に注目して対処方法を検討します。
1.説明義務違反がなかったかの確認
説明義務の確認
金融商品取引法(第21条の2)では、金融機関は投資家に対して商品リスクを十分に説明する義務を負っています。リスクの説明が不十分だった場合、説明義務違反が成立する可能性があります。金融機関が提供した資料や担当者の説明内容を確認し、投資のリスクについて十分な説明があったかを検討しましょう。
適合性の原則
金融商品を勧める際には、投資家の知識や投資経験に基づいた適合性原則が適用されます。金融機関があなたの投資目的やリスク許容度に適していない商品を販売していた場合、適合性原則の違反が疑われます。
2.取引記録や契約書類の確認
契約書や資料の見直し
投資信託を購入した際に受け取った契約書や説明資料を再度確認してください。投資リスクについてどのような記載がされていたか、リスクの説明が口頭で行われた場合、その内容を記録することも重要です。
口頭での説明の内容確認
購入時に担当者が口頭でどのような説明を行ったかも重要なポイントです。リスクに関する説明が不足していた場合、金融機関に対してその説明不足を主張できる可能性があります。
3.損失発生後の対応
金融機関への確認・交渉
まずは金融機関に対して、リスク説明が不十分だった点を指摘し、説明義務違反を問うことができます。書面やメールで証拠を残しつつ、交渉を進めましょう。金融機関が説明義務を果たしていない場合、損害賠償請求が可能となる場合もあります。
適切な書面の準備
金融機関に対して正式に書面で抗議を行う際には、リスク説明が不足していた証拠や、実際の取引内容、損失発生の詳細を明示することが重要です。当事務所では、これらの書類作成をサポートし、適切な交渉を進めます。
4.近時の裁判例の活用
説明義務違反に関する裁判例
最近の裁判例では、投資家へのリスク説明が不十分だった場合、金融機関に賠償責任が認められたケースがあります。例えば、金融機関が投資家のリスク許容度を正確に把握せずにリスクの高い商品を勧めた場合、裁判所が金融機関の過失を認定し、損害賠償を命じた事例もあります。
適合性原則に関する裁判例
金融商品を勧める際、投資家の年齢、投資経験、リスク許容度に合った適切な商品選定が求められます。適合性原則に違反した場合の判例をもとに、具体的な損害賠償請求の可能性を検討することが可能です。
5.法的対応と損害賠償請求
損害賠償請求の検討
金融機関がリスク説明を怠ったり、適合性原則を無視して不適切な投資信託を販売していた場合、損害賠償請求が可能です。弁護士が代理人として交渉し、和解や裁判を通じて、損害の回復を図ることができます。
法的手続きのサポート
当事務所では、説明義務違反や適合性原則の違反が疑われる場合、証拠を集め、金融ADR、裁判や調停手続きを進めるサポートを行います。
NISAでの投資信託購入において、金融機関からリスクについての説明が不十分だった場合、説明義務違反や適合性原則違反の可能性があります。
当事務所は、金融商品取引法第21条の2に基づく説明義務や近時の裁判例に精通しており、投資家の利益を守るための法的サポートを提供しています。損害賠償請求を含めた対応策を検討し、適切な解決策を提案いたします。
インターネット上の誹謗中傷
Q7:インターネット上のSNSにおいて、知人が私の情報について、デマを流しています。どのように対応したらよいでしょうか。
A:インターネット上の誹謗中傷は、最新の法制度を利用して迅速に対応することが必要です。
インターネット上でのデマや誹謗中傷は、個人の信用や名誉を傷つけるだけでなく、精神的な苦痛を与えることが多くあります。このような事態に対しては、迅速かつ適切な対応が重要です。以下に、最新の対策も含めて、具体的な対応方法を紹介します。
1. 証拠を収集する
スクリーンショットの取得
デマが書かれたSNS投稿やコメントのスクリーンショットを取得し、日時や投稿者情報も含めて保存しましょう。これは後で法的手続きに利用する重要な証拠となります。
投稿内容のバックアップ
SNSの投稿内容は削除される可能性があるため、URLや投稿のアーカイブを取得しておくことも推奨されます。
2.SNSプラットフォームへの通報・削除依頼
プラットフォームの利用規約に基づく対応
各SNSプラットフォームには、誹謗中傷やデマに対する通報機能が用意されています。これを利用して、該当する投稿が規約違反であることを報告し、削除依頼を行います。
削除要請
投稿が名誉毀損やプライバシー侵害に該当する場合、SNS運営者に対して削除要請を行いましょう。法律に基づいた依頼であれば、迅速に対応される可能性が高いです。
3. デマを流した知人への警告・交渉
直接の警告
デマを流した知人に対して、即刻投稿の削除と訂正を求める内容証明郵便や書面での警告を送付することができます。これにより、相手に対して法的な手続きを取る意思を明確に示すことが可能です。
弁護士を通じた交渉
知人が警告に応じない場合、弁護士を通じて法的な対応を示す交渉を行うことで、相手に対する圧力を高め、早期の解決を目指すことができます。
4.法的手段を検討する
名誉毀損による損害賠償請求
デマが名誉毀損に該当する場合、損害賠償を請求することが可能です。民法第709条(不法行為に基づく損害賠償請求)を根拠として、精神的苦痛や社会的信用の損失に対する賠償を求めます。
刑事告訴の検討
名誉毀損や侮辱に対する刑事告訴も可能です。名誉毀損罪(刑法第230条)や侮辱罪(刑法第231条)に該当する場合、加害者に対して刑事罰が科される可能性があります。
5.最新の対策:プロバイダ責任制限法の利用
発信者情報開示請求
プロバイダ責任制限法に基づき、匿名でデマを流した者の特定を求めることができます。裁判所を通じて、SNSプラットフォームやインターネットサービスプロバイダーに対して、投稿者の個人情報(IPアドレスなど)の開示を請求し、発信者を特定します。
2022年の法改正
最新の法改正により、SNSでの誹謗中傷に対する対応が迅速化されています。発信者情報の開示手続きが簡略化されたため、投稿者の特定が従来よりも容易になっています。これにより、速やかに法的手続きに移行できるようになりました。
6.デジタルコンテンツや専門業者の利用
ネット上のデマ拡散の抑制
専門業者に依頼して、インターネット上で拡散されているデマや誹謗中傷の投稿を削除したり、検索エンジンの表示順位を下げるなどの対応を行うことができます。
7.継続的な対策
デマ拡散防止のための法的措置
法的措置を講じた後も、SNSでの継続的な監視や早期対応を行うことが重要です。当事務所では、ネット上での継続的な監視サービスや、トラブルが再発した場合の迅速な対応もサポートしています。
インターネット上でのデマや誹謗中傷に対しては、証拠の収集からSNSへの削除要請、さらには法的手続きまで、複数の対応策があります。特に、名誉毀損やプライバシー侵害に該当する場合は、弁護士による法的支援を活用することで、迅速かつ効果的に対応できる可能性があります。当事務所は、最新の法制度や対策に基づき、依頼者の権利を守るためのサポートを提供しています。費用は、外部に委託すればするほどかさみますが、弁護士費用としては、裁判手続が必要なため、数十万〜100万円程度かかる場合があります。
サラリーマン・住宅ローン・債務整理
Q8:サラリーマンで住宅ローンを組んでいますが、病気で休職しました。返済がきついですが、どう考えていけばよいでしょうか。
A:基本的には歳出削減、収入の増加ですが、民事再生や自己破産という方法もあります。
住宅ローンの返済が難しくなった場合、まずは落ち着いて現状を確認し、適切な対応を取ることが重要です。病気による休職が原因で返済が困難になった場合、いくつかの選択肢が考えられます。今回は、その具体的な対応方法について詳しく解説いたします。
1.ローン返済の見直しを銀行と相談する
返済条件の変更(リスケジュール)
まず、住宅ローンを借りている金融機関に相談し、返済条件の見直しを検討してもらいましょう。リスケジュールと呼ばれる方法で、返済期間の延長や毎月の返済額の減額を申請することができます。これにより、返済の負担を軽減できる場合があります。
支払い猶予制度の利用
一時的に返済を猶予してもらう方法も検討可能です。多くの金融機関では、病気や失業といった事情がある場合、一定期間返済を猶予する措置を取ってくれることがあります。
2.住宅ローン付帯の保険を確認する
団体信用生命保険(団信)
住宅ローンに付帯している団体信用生命保険を確認しましょう。この保険に加入している場合、病気やケガによって働けなくなった際に、ローンの返済が免除されることがあります。まずは、保険の適用条件を確認し、病気による休職が対象となるかどうかを調べてください。
3.個人再生の検討
個人再生手続きの概要
住宅ローンの返済が継続的に困難である場合、個人再生という法的手段を検討することができます。個人再生は、裁判所の手続きを通じて借金の総額を大幅に減額し、その減額された額を3~5年の間に分割で返済する方法です。
住宅資産の保護
特に住宅ローンを組んでいる場合、個人再生の手続きでは「住宅資産条項」を利用することで、住宅を手放さずに再生計画を立てることが可能です。これにより、住宅を守りながら他の債務の返済額を減額することができます。
メリットとデメリット
個人再生のメリットは、住宅を保有したまま返済負担を大幅に軽減できる点ですが、一方で裁判所を通じた手続きが必要なため、時間と手間がかかる点がデメリットです。また、ローンの返済が継続できる見込みがあるかどうかが重要な判断基準となります。
4.家計の見直しと支出の管理
収支のバランスを再確認: 休職中の収入減少に伴い、家計の収支バランスを見直しましょう。無理のない範囲で支出を削減し、生活費の確保とローン返済の両立を図ることが重要です。
公的支援の利用
休職中には、傷病手当金や雇用保険の失業手当など、公的支援を受けられる場合もあります。該当する支援制度を確認し、適切に利用しましょう。
5.最終手段としての任意売却や自己破産
任意売却の検討
どうしても返済が難しく、住宅ローンの返済が続けられない場合は、住宅を売却して返済に充てる方法(任意売却)もあります。任意売却は、競売にかけられる前に自ら売却を行うため、市場価値に近い価格での売却が可能となり、借金の減額効果が高くなります。
自己破産の選択肢
すべての返済が困難な場合には、自己破産という選択肢もあります。自己破産を行うことで、すべての債務が免除されますが、財産(住宅など)を手放すことになります。自己破産は、あくまでも最終手段と考えましょう。
住宅ローン返済が困難になった場合、まずは金融機関と交渉してリスケジュールを検討することが大切です。また、団信保険や個人再生といった法的手段も利用可能です。
当事務所では、ローン返済の困難な状況に対して、最適な法的サポートを提供し、住宅を守りながら返済負担を軽減する方法を一緒に考えます。但し弁護士費用は、相談料の他、民事再生や破産申立の場合には、一定程度必要になりますので、ご理解のほどお願いいたします。